ascal design にちにちデザイン談

デザイン活動をしながら日々思うことをスタッフやつながる仲間が気ままに綴ります

【 ガラス展、始まりました 】

6/22(水)から日本橋高島屋で始まった

コルデコガラスさま主催、MADE in 日本橋とコラボ展示の

「花とガラス展 〜 Fused glass〜」の様子をお届けします!

 

 

さっそく会場、高島屋の新館S.C.です。

エスカレーターで5階に上がって、ぐるっと反対側に回り込んだところに会場の

「TOUCH&FLOW」があります。

 

店内に入って左奥の角が、今回の展示スペースです。


 

壁にはコルデコガラスさまの時計や一輪挿しがズラリ!
表裏でリバーシブルになっており、デザインや色が全部違います。

 


他にもお皿、アクセサリーなど色とりどりのガラスがお出迎え。

見ているだけでウキウキしてきますね、どれ買おうかな...と本来の目的そっちのけでしばらく真剣に吟味してしまったのですが、今日は私たちが出展したものを見にきたのでした。危ないあぶない...

 


奥の棚に、私たちの出展しているアイテムがあります!

 

ひまわり・イチョウの意匠を施したプレートや、ボウルやシャーレの組み合わせ。

 

 

はし置き、カトラリーレストは技法違いの2種展開。

四季をイメージした色合いを楽しめる、フュージング技法で作った丸い粒が乗っているタイプと、パートドヴェール技法で作ったやわらかなグラデーションが美しいタイプ。

 

 

使い方提案のカードもご用意しております。

 

 

また、コルデコさまが出展している型を使ったアイテムもぜひ注目して欲しいところです!

お渡ししたのはこちらの型なのですが↓

 

一輪挿しや、オーナメント、モビール、ピアスやイヤリングに展開されていました。


と、写真を撮影している合間にも、ぽつぽつと商品が購入されていきます。

商品の補充は適宜されるようですが、また次来た時や会期終盤には、いいなと思ったものが無くなっていたり、はたまた前回は無かった別バージョンの組み合わせが入荷したりもするかもしれません。1点ものの醍醐味ですね。

 

お近くの方はぜひぜひ、日本橋散歩がてらお立ち寄りください!

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

ここからは今回の展示についてのちょっとしたお話です。


当工房に窯を導入したちょうど1年前、MADE in 日本橋に足を運んでくださったのが

個人でガラス作家をされているコルデコさまでした。

 

当初は陶芸をやる予定で導入したのですが、「この窯ならガラスもできますよ!」と、知識ゼロの状態からフュージングガラスのやり方を教えてくださり、ワークショップのコラボ・試作のアドバイスなど、何かとご協力を仰いでいる心強い方です。

 

そして毎年、高島屋の「TOUCH&FLOW」で展示販売をされているそうで、

せっかくなので型を使ったアイテムを一緒に作って、一緒に展示しましょう!と今回素敵なお誘いをいただいたのでした。

 

 

自社商品をつくり始めた当初、「何かしらの形で日本橋の大きな老舗店、高島屋三越などに商品を置かせてもらいたい」という漠然とした指標がありましたが、今回予期せぬ嬉しい形でそれが叶ったというわけです。

私たちの力だけではこんなに早く実現できなかったこと、

本当にありがたいご縁だなと感じております。

 

このメルマガも同様に、「いつも読んでいますよ」とお声がけ・感想をくださる方々はもちろん、ここまで(長々と!)読んでくださるみなさまに支えられています。

いつもありがとうございます。

 

今後もご報告や発信、行ってまいりますので

引き続き見守ってくださいますと幸いです!

 

 

 

 

 

「インテリアライフスタイル東京」リポート


いよいよ梅雨が始まり、色とりどりの紫陽花が咲きほこる季節になりました。

今年の梅雨入りは遅くなると聞いていたような気がしてましたので心の準備がないまま春が終わってしまいなんとなく消化不良気味です。


今回は6月1〜3日に開催された「インテリアスタイル展」のリポートです。
以前のインテリアライフスタイル展というと海外からのおしゃれな雑貨や
日本の伝統技法を取り入れた製品やアイディア商品などがメインだったように思いますが、5〜6年前からは「エコ・エシカル・アップサイクル」といった環境問題に取り組んだ商品の割合が飛躍的に増えました。


世界的な流れとして当然のことのように思いますが、少し前までは「確かにエコな素材だよね」「廃材からこんなのもできるんだ、すごい!」・・・でも、いかにもって感じで自分が欲しいかどうかはちょっと別かな。。。というのが本音でした。


ところが、今回のインテリアライフスタイル展では一気にデザイン的にも製品としての完成度もクオリティーが上がっているなと思いました。
言われなければ廃材だとわからないもの、アップサイクルしたことで新たな付加価値感を生み出していたものなど、コロナ禍で展示会がしばらく開催されていなかったうちに各メーカーさんが色々な取り組みをされていたことが伝わります。


素材とデザインとアイディアとその商品の存在意義、これらが揃った時に「欲しいもの」が生まれるのだなと改めて感じた展示会となりました。

 

■アップサイクル

ジーンズの生地で」

特に気になったのがこの「tumi-isi」。

何と言っても手触り感!

硬くコツコツとした「isi」でありながら柔らかく手に吸い付くような感触が新しい素材感です。布を高圧縮するとこんな滑らかな手触りになるんだと感動しました。

布とサトウキビの廃材からできているとの事。

そのほかのグッズも高クオリティー

 

「セメント建材とカリモク家具

外装材メーカーとカリモク家具のコラボレーション。

どちらも製造過程や施工現場でどうしても出てしまう廃棄材を使用。

設計事務所インテリアデザイナーがプロデュースしたグッズです。

いつもは垂直に使用されるものを水平に展示する事で新たな可能性が見えてきそうです。

 

エシカル

「フィッシュレザー」

漁業の町で立ち上げられたブランドで魚の皮になめし加工を施した「魚の革」

ブリと真鯛とスズキの3種があるそうですが強度的には牛革にも劣らないとの事。

 

「ピッグスキン」

柔らかく染色性が良いという豚の革の特性を生かした繊細なアクセサリー。

 

■継承と再生

「ビワコットン」

伝統産業である「縮」の技術を生かしたTシャツ。

江戸時代から続く技術で、元々はステテコの生地として作られていたとの事。

 

「KAPPOUGIとMONPE」

昭和の機能的な作業着を時代に合わせリデザイン。

 

「桐のたんす」

先祖代々が使ってきた家具を現代のインテリアや用途に合わせてリメイク。

 

■気になった素材

「組子パネル」

六角形の六辺に磁石が埋め込まれていて自由に組み替えて展示できるパネルです。

伝統的な和の意匠ですが配置のリズムにランダム感が出る事でモダンさが増すように感じます。

 

モルタルシート」

モルタルに繊維を混ぜた紙のように扱えるシート。

他にも様々に商品展開

 

「石材」

こちらは石材の採掘や加工、輸入販売など希少な石材を取り扱っている会社です。

特徴的でインパクトのある石材を多く取り揃えているバーチャルショウルームは時々のぞいていたのですが、小物の制作をされているのは知りませんでした。

 

A5位のサイズの壁面装飾パネル。

変わった石柄を見ると石目模様が生成された過程、地中深く太古の昔の記録を想像してしまいます。

 

「セラミックのコーヒーフィルター」

いつもはついつい急いでお湯を注いでしまって溢れさせがちですが、これなら植物に水をやるようにゆっくり注げそうです。

 

■アウトドア用品メーカーの新たな展開

スノーピークと建築家隈研吾氏のコラボによるトレーラーハウス「住箱」。

数年前から販売していたようですが、今回展示のメインであるユニット家具も含め屋外から屋内への展開になっています。今後は屋外専用のアイテムは作らないとの事。

 

「街づくり」

2022年10月 新潟県34区画の分譲地と8戸の賃貸住宅からなる住宅エリアと商業エリアの街「野きろの杜」が誕生する。

スノーピークはアウトドアリビングや広場の監修などを担当するとの事。

 

今回はなかなか見ごたえのある展示会でした。

個人的に購入したいなと思うグッズもたくさん見つかり、ただいまネットショップで

購入検討中です!

今後も展示会リポートお届けしていきたいと思っておりますのでご購読いただけましたら幸いです。

 

 

 

 

エンボスとガラスの可能性

 

昨年5月に窯がやってきてからほぼ1年。

初めこそ土を焼いていましたが、最近はめっきりガラス専用の窯になっています。

というのも、ガラスとエンボスの相性が予想以上に良く、可能性を感じます。

 

ガラスにエンボス(凹凸)というと切子などが思いつくかと思いますが、アスカルのガラスへのエンボス付けは主に型取りです。型取ることで施されるエンボスは、切子のような鋭さはありませんが、溶けかけの氷のようなトロッとした優しさや煌めきがあります。

 

また、エンボスを施すことで表裏の感覚が薄れ、より立体感の感じられるオブジェクトとなり、存在感も増すように感じます。

 

と、ガラスとエンボスの可能性を模索する中、今回Made in 日本橋で繋がったご縁により日本橋高島屋のタッチアンドフローさんにてガラス作家さんとご一緒に小物の展示販売をさせていただくことになりました。

 

タッチアンドフローさんは「しあわせのヒントの在処」をコンセプトに、洗練されたステーショナリーや日用品を取り揃えたショップです。

www.touch-and-flow.jp

そんな素敵なショップでのせっかくの機会。

アスカルとしても日々の暮らしにちょっとした彩りや豊かさを添えられるものをと、現在、試行錯誤で制作中です。

制作中のものをいくつかご紹介したいと思います。

 

其の1 『箸置き』

春夏秋冬をイメージしたカラーリングで、2個セットで販売予定。

表面のドットは意匠性はもちろん、カトラリーを置いたときの固定にも一役買うという機能性もあります。

エンボスがあることで光が乱反射し、ガラスのキラキラ感が増します。

 

其の2 『小皿』

珪藻土のコースターと同柄のガラスの小皿。

無色透明のガラスとエンボスの取り合わせが涼しげな、これからの季節にもぴったりな小皿です。

ガラスの厚み、ヘリの立ち上がりの高さなどひとつひとつが大切な要素になってくるので、色々と検討中です。

 

この他にもいくつか試作検討中ものもありますので、お楽しみに。

 

 

TOUCH & FLOW 日本橋高島屋S.C店内 展示販売

期間:2022.6.22~7.19  時間:10:30~20:00

(営業時間は変更になる場合がございます。お出かけの際は事前にご確認ください。)

 

「エクステリア×ガーデンエキシビジョン2022」リポート

4/15に幕張メッセで行われた「エクステリア×ガーデンエキシビジョン」に行ってきました。感染症対策のため2回開催が見送られ、なんと2019年以来、久しぶりの開催です。

 

個人的に目立つなと感じたものや、新商品など中心にリポートさせていただきます。

 

 

▶︎全体通して、濃色の木×ブラックスチール部材が多い

明るい木目の商品もバリエーションには表記がありますが、展示に採用されているのは中間〜濃い木目がほとんど。軒天やガレージのルーフ、玄関周り、フェンスなど様々なところでこの組み合わせが見られました。

 

 

▶︎ルーフ商品

入り口の四国化成、迫力のある大きなルーフは見応えがあります。

 

ガレージやテラスのルーフ、木目×ブラックスチールでスッキリした印象のものが多いです。中にはサンルーム的な空間提案も。

 

 

▶︎スマートなルーフデザイン

エッジの処理が綺麗で、野暮ったさのないデザインな気がします。

 

ブラックのどっしりとした大屋根に見えますが、下に入ると細い格子で明るく、かなり軽やかな印象です。格子の上は半透明素材があるので雨でも安心。

 

こちらも半透明素材で天井に抜けを作っており、ブラック単色ですが暗さや重苦しさもない工夫がされています。

 

 

▶︎ラウンジライク、上質なリラックス空間のイメージ

クリアガラスで開放的な屋外スペース。

ホテルのプールサイドにでも設けてありそうな優雅な雰囲気です。

 

こちらもどこかリゾートライク・ホテルライクな雰囲気。

 

煤や煙の出ないバイオエタノール暖炉やプールの提案。

全体的にアウトドアリビングから1段グレードをアップしたような、プライベートリゾートのような印象を受けます。

 

 

▶︎ありそうでなかった長手のコンクリートブロック

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95×800mmの幅が細いコンクリート。まるでタイルのようです。一般的に「コンクリートブロック」と聞いて連想するものよりモダンな仕上がりで、形状・縦横比が違うだけでここまで新鮮に見えるのかと驚きました。

 

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こちらも、ちょっと長手で150×600mmサイズのブロック。馬積みにした際の色むらが際立って見えます。

 

 

▶︎アルミ新色「ダスクグレー」

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近年の商業施設を見ていても、一時期多く見られたブラックの窓枠やスチールから、少しコントラストを抑えた「黒に近い濃色グレー」に移っているなという印象があったので、納得のカラーだなと感じました。

 

f:id:ascal_design:20220418120029j:plain反射や角度でなかなか比較が難しいのですが、青みで黒と比べるとちょっと明るいかな、という色味(カメラと写した画像のダスクグレーはちょっと明るく写りすぎてしまいました...)。外で実際施工された時にどう見えるのか気になります。

 

 

▶︎金属調の柄

f:id:ascal_design:20220418121351j:plainファサードにメタル調の部材&ハイウォール。

 

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f:id:ascal_design:20220418120518j:plainフェンスやパーツでは、黒皮鉄と赤錆の2色展開も。

 



▶︎ナナメの流れある石柄

ブックマッチのような張り合わせが可能な石柄タイル。柄が左右対称すぎると使いづらいので、これくらいの「揃っているような、ランダムなような」という並びが程よく存在感あり、良いバランスだなと感じました。

 

 

▶︎宅配BOX、大きくてもノイズレスなデザイン

様々なサイズに対応し、年々バリエーションが充実しているように思います。大きい宅配物の受け取り可能なBOXも、やはり需要がありそう。

 

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大中小のすべてのサイズに対応した3口あるものや、門と一体化したフラットなデザイン。

 

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玄関に馴染むすっきりとしたデザインも見ていて気持ちが良いです。

 

 

▶︎集合住宅向け商品

また今回目新しく感じたのは、集合住宅向けの商品提案。自動施錠のできる門や、屋根付きの自転車置き場やゴミ捨てスペースなどがちらほら。

 

 

▶︎プロジェクション的なライティング

壁面、天井、床などにグラフィカルなシルエットや、揺らぎのある光を映し出す商品。壁面を引き立たせるのではなく、光や影自体がワンポイントの主役になる演出は面白いです。映像ではないので動きませんが、木や光の自然モチーフのデザインは癒されます。

 

 

▶︎ラップ調外壁に合わせた展示や商品

最近はこのような形状の外壁が人気ですが、実際にラップ調のフェンスが出てきたり、

 

ポストや表札の商品ブースの1角でもラップ調外壁を想定した見せ方。色味含めて、今らしい組み合わせです。以前からこのようなデザインのポストはありましたが、単体での展示よりも壁面とセットで見えてくるのでイメージがしやすく、納得感があります。

 

その付近にも、アメリカンヴィンテージと言ったら良いのでしょうか?

インダストリアルっぽい金庫のようなガッチリしたポストや、ストリートサイン風の表札など、ラップ調・アメリカンな住宅外観に合いそうなエクステリアをアピールしている印象。

 

 

▶︎インテリアでよく見る色味

タカショーの印刷パネルでは、内装のカラークロスでよく使われるようなブルーや、グレイッシュなグリーンの単色が出ていました。また色差のある特徴的な木目柄もインパクト大です。

 

 

▶︎SDGsへの取り組み

プラスチックや木材から作る床材。循環型(脱炭素)新素材として、公共スペースの舗装材から展開予定のようです。

 

 

展示会全体を通して、濃色木目や金属柄のダークブラウン、ダークグレー(金属柄)、ブラックスチールがメインで、とにかく濃い色の商品が多かった印象です。

ただ、重々しさ・重厚さがあるかというとまた少し違い、スッキリしたフォルムや抜けを作って、高級感や上質感を感じるものが多かったように感じます。

 

展示会で外観に関わる商品を見られるのが久しぶりでしたので、大きさや質感など体感しつつインプットできる場は貴重だなと改めて思いました。

今後も控えている展示会が無事に開催され、こういった情報共有も定期的に行えることを願っております。

「2022 JAPAN SHOP/建築建材展」リポート

3月1日〜4日にビッグサイトで「2022 JAPAN SHOP/建築建材展」が開催されました。

今年は「JAPAN SHOP」「建築建材展」と両展示会共催の「NIPPONプレミアムデザイン」の3イベントの構成になっていました。

 

「NIPPONプレミアムデザイン」は日本古来の素材や伝統技術・デザインで作られた商材の展示コーナーで、完成度の高い工芸品さながらのアイテムが出展されていました。

どのブースも緊張感のある美しいフォルム、深みのある色合い、繊細な表現に彩られたアイテム、改めて日本のものづくりのクオリティーの高さを感じます。

 

繊細な美しさの組子細工f:id:ascal_design:20220307182944j:plain

有田焼の深みのある加飾技術f:id:ascal_design:20220307182938j:plain



今回、「JAPAN SHOP」「建築建材展」を通して感じたことは大判のタイルが多く出展されていたということ。

本物の石材の商品(特にいわゆる石積み系)はほぼなく、石目を全面に出した大判タイルがトレンドです。

柄としては石柄が多かったのですが、金属調のケミカル柄も目につきました。

技術的にインクジェット技術の進歩が顕著で実際に触ってみないと本物か印刷かわからないくらいです。

タイルのインクジェット品というとイタリアが有名ですが、最近では中国製も多いようです。

また、薄く軽くできるという事で施工性の良さもポイントです。

 

■大判タイル

大判タイルとバリエーションサンプル 105バリエーションあるとの事f:id:ascal_design:20220307183703j:plain


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ケミカル調(イタリア製)f:id:ascal_design:20220307182855j:plain

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■金属塗料を塗布したサイディング(磁石も付く)f:id:ascal_design:20220307184250j:plain



■シート品

シート品もかなりリアルなものが出ていました。f:id:ascal_design:20220307182851j:plain

 

骨材と樹脂素材からできているという事ですが、断面までもリアルです。f:id:ascal_design:20220307182833j:plain

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■その他

表面デザインで気になったのは木×布目とか金属×布目のように複数の素材感がかけ合わさっているもの。近くで見た時の繊細な表現は新鮮さと上品さ、高級感を感じます。f:id:ascal_design:20220307182840j:plain

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石材柄のカラーはグレーを中心としたモノトーン系が人気のようです。f:id:ascal_design:20220307182904j:plain

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一見、本物の窯変に見えますが、こちらもインクジェットとの事。f:id:ascal_design:20220307182901j:plain

 

こちらは和紙のパネルなのですが、遠目に見ると石材に見えます。f:id:ascal_design:20220307182932j:plain

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因みに、こちらは本物素材(薄い石材をシート状にしたもの)f:id:ascal_design:20220307182910j:plain

 

新木場の有名な木材屋さんですが今回はあえてなのか突き板シートのみの展示でした。f:id:ascal_design:20220307182926j:plain

 

キッチンも金属!f:id:ascal_design:20220307182848j:plain

 

全体的な印象としてはエンボスが演出する陰影感、凹凸感というよりは石目やケミカル素材の経年変化などの表面意匠を見せるという商品が多かったように思います。

今年も去年に続き大分規模が小さくなっておりましたが、来年こそは東館両サイドでドーンと開催されますよう願って、リポートを終わります。

 

 

 

11月のワークショップ&イベントレポート

11月末にアスカルが関わったイベントを2つ、ご紹介させていただきます。

 

1つ目は、ガラスのワークショップです。

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「ガラスフュージング」という(電気炉で板ガラスを熔かす)技法を使い、これからの時期にぴったりなクリスマスツリーを作ります。せっかく窯があるのでガラスのワークショップは何かやりたいね、と夏頃から言っていたものがやっと実現しました。

 

このワークショップは当工房の他に、日本橋のコミュニティスペース〈Flatto〉でも場所を提供いただきました。Flatto運営スタッフの方から「日本橋で働くワーカーさん向けに何かイベントができないか」とお話をいただいたことがきっかけです。

 

ワーカーさん向けということで、仕事終わりに参加しやすいよう夕方18時半〜の開催。冬のこの時間帯は三越前駅のイルミネーションも華やかでクリスマスムードが漂っています。

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この駅のすぐそばに、Flattoはあります。登録無料のアプリ会員なら誰でも利用できて、お昼を食べにちょこっと寄れたり、習い事が開催されたり、ラウンジや貸しスタジオのあるおしゃれ空間です。

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そして今回のワークショップでは講師をお迎えしました。

インスタグラムから当工房を知ってくださった コルデコガラス様( @coldeco.glass )です。

まだ知識や経験の少ないアスカルがかねてより窯の使用やガラスについて多くのアドバイスをいただいている、とてもお世話になっているガラス作家さまです。

ご自身でもワークショップを開催されているとのことで、当日も手際良く進めてくださいました。

 

さて、ガラスツリーの作り方はとてもシンプル。

ベースとなる三角形のガラス板の色(グリーンかクリア)を選び、あとは好きな色のガラスをバイキング形式で選び、自由に乗せていくだけです。

 

とは言え、このガラスの数々...!

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これだけ綺麗な色が揃っていると、見ているだけで楽しくなってきます。 事前にイメージスケッチを描いて参加してくださった方もいたのですが、たくさんのガラスを前に悩まれておりました。その気持ち、よくわかります。 

 

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道具の使い方や難しいカットはこちらもお手伝いしつつ、ガラス用の接着剤で固定しながらデザインを決めてもらいます。

 

そして後日、出来上がったツリーは当工房の電気窯で焼成

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こちらは焼く前。ガラス板のパーツを乗せた状態なので、少し角のある見た目なのですが

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焼成後は全体がくっつき一体化。角が取れてすこしだけゆるやかな表面になります。

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丸いガラス玉はそのまま形を保っていていますが、この溶け具合は温度や設定によって変わってくるので、ちょうど良い焼成の設定はこれからも検討していきたいところ。

 

 

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それにしても色とりどりの作品が並ぶと本当に素敵で、全部家に持って帰りたいくらいです。サンタとトナカイ、雪だるまがいるデザインも可愛い...!

 

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木の台座&電池式キャンドルもセットでお渡しですのでお部屋を暗くして眺めるのも◎。

 

ちょうど今、窯で焼成が終わって作品の受け渡し期間なのですが、取りに来られる皆さん「わーすごい!綺麗!」と、とっても喜ばれています。

ガラス素材の魅力に加えて、コンパクトなので場所も取らず、毎年使えるだろう素敵なクリスマスアイテム作りとなりました。

コルデコガラスさま、Flattoのスタッフの方々、誠にありがとうございました!

 

 

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2つ目にご紹介するのは「 紙の遊園地 」というイベント。

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以前メルマガで、紙専門の卸商社〈中庄株式会社〉さまのご紹介をさせていただきましたが、その創業239年、日本橋の老舗〈中庄〉さま  ×  全国各地でワクワクをカタチにするアート集団「アトリエヤマダ〉さまが開催する、日本橋エリアを盛り上げる3日間のイベントです。

こちらにアスカルも参加させていただきました。

 

▼〈中庄株式会社〉さまのご紹介の回

ascaldesign.hatenablog.com

 

 

内容としては馬喰町〜小伝馬町付近のエリアでスタンプラリー形式となっており、今回は〈MADE in 日本橋〉を4会場のひとつとして場所提供。

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子供が楽しめる企画が中心となっており、各会場ペイントできるダンボール迷路や、ドラム缶危機一髪、磁石のドミノ、中庄さんの和紙を使った作品などなど、様々な展示やワークショップがありました。

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そしてアスカルで行うことになった催し物はこちら。

テーブルなど移動してスペースを確保したこの工房空間に

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突如巨大な段ボールカーが出現しました!

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この車にいろんな素材をペタペタ貼って、たくさんデコレーションをしてもらう、

【わくわく!巨大段ボールカーをデコっちゃお】という企画です。

段ボールカーはアトリエヤマダさま制作。車の中にはちょっとした迷路にもなっています。

 

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貼り付ける素材は、中庄さまのカラフルな色紙や和紙、輸入紙、芯の入っていない鉛筆や梱包材など。これらは全て端材を利用したものです。

アスカルからも、石柄などのミスプリント、木片、アロマストーンや植木鉢の失敗作、割れてしまった型、壁紙の切れ端など、少量ながら端材・素材を提供。

だいぶアスカル色が強めですが、果たして子供達に使ってもらえるのか...

 

 

イベントは土日の2日間がメインとなりました。

何かとっかかりがないと子供たちも貼りずらいだろうということで、まっさらの車に少しだけスタッフが手を加えて来場者を待ちます。ヤマト糊を使うのはいつぶりでしょうか、匂いや手触りが懐かしいです。

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そしてお昼頃からだんだんと来場者が増え、

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アスカルの素材も手に取ってもらえています。

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右下の女の子が張っているのは御影石のミスプリント...ピンクが下地になると石柄もキュートに見えてきますね。

 

途中、こちらで用意した石膏素材から白い粉の採集が始まり床が真っ白に!という一幕もありました(その後石膏素材はすぐに回収)。

手が白く汚れてしまうかな...という懸念はあったのですが、まさか擦り削り、粉を大量生成することに面白さを見出すとは。子供の発想力と素材への探究心、凄いです。

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そんなこともありつつ、車の装飾グレードアップは進み...

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完成したのがこちら!

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前も後ろも中もとっても華やか、フロントも素材もりもりです。用意した素材もたくさん使ってくれています。3日間、来場者の方の合作です。

 

「紙の遊園地」ではお子さん連れのご家族がもちろん多かったのですが、中にはおひとりでいらしてデコレーションしていく方や、お子さん以上に無心で素材を貼り付けていくお母様も見受けられ、大人も楽しめる内容であったなと思います。

 

そして普段あまり出入りのない子供たちや一般の方にご来場いただき、この場所を知ってもらう貴重な機会となりました。今年初&地元の日本橋開催という素敵なイベントに関われたこと、中庄さま、アトリエヤマダさま、たくさんのご協力に改めて感謝いたします。

 

今後も工房利用の新しい可能性や、窯や設備・素材を使ったワークショップ、何か面白い企画など定期的に行っていければと思いますので、どうぞお楽しみに。

 

 

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ちなみにイベント終了後、段ボールカーはその日のうちにすぐ撤去されました。もったいないですが仕方なし...

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「ギフトショー・IFFT」リポート

10/13〜15に開催されたギフトショー秋2021と、

10/18〜20のIFFT/インテリアライフスタイルリビングに行ってまいりました。

今回はこちらの展示のリポートをお伝えしたいと思います。

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南館1階の様子

前回に比べ、空きブースも少なく活気ある会場でした。

全体を通して目立っていたアップサイクル、エシカル製品の中から

気になったものをいくつか紹介させていただこうと思います。

 

まずギフトショーからはタイの素材コーナー。

前回の展示に続き2度目の出展だと思います。

タイでは30代くらいの若い世代が中心になって

環境に考慮したものつくりに力を入れているらしく、

廃材を加工したおもしろい素材が並んでいました。

 

 

▼レーシングカーやラッピングバスなどの車の表面を覆うシートを裂いて編んだテキスタイル。

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耐久性に優れ、そして華美です。

 

▼伐採した木材の中の空洞が多いものをあえてくり抜いて埋め込んだ寄木。

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輪郭が天然の木材の輪郭なので不思議な印象が受けました。

 

▼廃棄されたカバンや端切れの革を特殊な薬剤で固めたリサイクルレザー。

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各色のトーンは同じにできるそうですが、

アクセントのように違う革の色が入ってしまうそうでそれがユニークでした。

 

▼パルプを固めた素材。

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よくある作り方ではありますが、パッと見たとき焼き物かと思う質感になっていました。

 

▼家具を作ったときにでる廃材を使ったアートピース。

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ホテルの客室などで使われているそうです。

 

 

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以下はIFFTからです。

 

▼今回一番気になった建物と取り壊したときにでる廃材のアップサイクル製品。

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メーカーではなくデザインスタジオの企画製品のようです。

 

波佐見焼の生産過程で大量に出る廃棄磁器を砕き、セメントで固めたもの。

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テラゾーのような仕上がりでしたが、所々に絵付けが見られ温かみを感じました。

▼規格外の布のアップサイクル製品。

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自然が生みだす模様のように同じものは一つとしてないそうです。

すでに店舗什器として採用されている例があるようです。

 

 

ギフトショーでは国内のアップサイクルは海外より少ない印象でしたが、

IFFTでは国内のメーカーの現在の生産方法からより自然環境を考えた方法へと

試行錯誤をされている様子が伝わってまいりました。

 

 

たくさんの出展からのごく一部の紹介でしたが

今後も展示会や新しい施設のリポートなど続けていきたいと思います。