ascal design にちにちデザイン談

デザイン活動をしながら日々思うことをスタッフやつながる仲間が気ままに綴ります

「2022 JAPAN SHOP/建築建材展」リポート

3月1日〜4日にビッグサイトで「2022 JAPAN SHOP/建築建材展」が開催されました。

今年は「JAPAN SHOP」「建築建材展」と両展示会共催の「NIPPONプレミアムデザイン」の3イベントの構成になっていました。

 

「NIPPONプレミアムデザイン」は日本古来の素材や伝統技術・デザインで作られた商材の展示コーナーで、完成度の高い工芸品さながらのアイテムが出展されていました。

どのブースも緊張感のある美しいフォルム、深みのある色合い、繊細な表現に彩られたアイテム、改めて日本のものづくりのクオリティーの高さを感じます。

 

繊細な美しさの組子細工f:id:ascal_design:20220307182944j:plain

有田焼の深みのある加飾技術f:id:ascal_design:20220307182938j:plain



今回、「JAPAN SHOP」「建築建材展」を通して感じたことは大判のタイルが多く出展されていたということ。

本物の石材の商品(特にいわゆる石積み系)はほぼなく、石目を全面に出した大判タイルがトレンドです。

柄としては石柄が多かったのですが、金属調のケミカル柄も目につきました。

技術的にインクジェット技術の進歩が顕著で実際に触ってみないと本物か印刷かわからないくらいです。

タイルのインクジェット品というとイタリアが有名ですが、最近では中国製も多いようです。

また、薄く軽くできるという事で施工性の良さもポイントです。

 

■大判タイル

大判タイルとバリエーションサンプル 105バリエーションあるとの事f:id:ascal_design:20220307183703j:plain


f:id:ascal_design:20220307182917j:plain

ケミカル調(イタリア製)f:id:ascal_design:20220307182855j:plain

f:id:ascal_design:20220307182907j:plain

 

■金属塗料を塗布したサイディング(磁石も付く)f:id:ascal_design:20220307184250j:plain



■シート品

シート品もかなりリアルなものが出ていました。f:id:ascal_design:20220307182851j:plain

 

骨材と樹脂素材からできているという事ですが、断面までもリアルです。f:id:ascal_design:20220307182833j:plain

f:id:ascal_design:20220307182830j:plain

f:id:ascal_design:20220307182836j:plain

 

■その他

表面デザインで気になったのは木×布目とか金属×布目のように複数の素材感がかけ合わさっているもの。近くで見た時の繊細な表現は新鮮さと上品さ、高級感を感じます。f:id:ascal_design:20220307182840j:plain

f:id:ascal_design:20220307182808j:plain

 

石材柄のカラーはグレーを中心としたモノトーン系が人気のようです。f:id:ascal_design:20220307182904j:plain

f:id:ascal_design:20220307182858j:plain

 

一見、本物の窯変に見えますが、こちらもインクジェットとの事。f:id:ascal_design:20220307182901j:plain

 

こちらは和紙のパネルなのですが、遠目に見ると石材に見えます。f:id:ascal_design:20220307182932j:plain

f:id:ascal_design:20220307182935j:plain

 

因みに、こちらは本物素材(薄い石材をシート状にしたもの)f:id:ascal_design:20220307182910j:plain

 

新木場の有名な木材屋さんですが今回はあえてなのか突き板シートのみの展示でした。f:id:ascal_design:20220307182926j:plain

 

キッチンも金属!f:id:ascal_design:20220307182848j:plain

 

全体的な印象としてはエンボスが演出する陰影感、凹凸感というよりは石目やケミカル素材の経年変化などの表面意匠を見せるという商品が多かったように思います。

今年も去年に続き大分規模が小さくなっておりましたが、来年こそは東館両サイドでドーンと開催されますよう願って、リポートを終わります。