ascal design にちにちデザイン談

デザイン活動をしながら日々思うことをスタッフやつながる仲間が気ままに綴ります

「テクスチャの可能性に挑戦」

すっかり秋めいてまいりました。

あんなに暑かった夏の記憶が......嘘のようです。

そして、今年の冬はラニーニャ現象の影響で寒いのだとか。

過ごしやすいこの貴重な季節を楽しみたいものです。


今回は久しぶりにインドアでじっくりとデザインに向き合ってみたいと

思います。

昨今の建材の傾向として、住宅や商業施設などの壁材は陰影感のある柄より

フラットタイプが目につくように感じます。

印刷技術の向上に伴いフラット板に印刷で柄をつけた商品が特に人気が

あるようです。

 

そんな中、印刷以外の切り口でフラットの中に何かニュアンスを表現できないか

と色々と可能性を考えています。

素材が何かがわかるというよりはなんとなくテクスチャにニュアンスを感じる、

そんなイメージで新しいテクスチャの表現ができないか模索しているところです。

先ずは身の回りにある布や和紙の表情を拾いながら色々と試行錯誤してみたい

と思います。

元の素材からはイメージのつかなかったテクスチャが生まれてくれると面白い

のですが...

 

◆布の繊維を生かして

うねりの面白さを生かしつつ繊細なニュアンスを拾いました。

 

 オーガンジーの独特な意匠性をさりげなく。

 

ファブリックの横基調を生かしながらラインも自然に馴染むように。

 

元のイメージから思い切って変えてみました。

青と白のクロスしたラインも少ーし感じられるように。

 

◆和紙の繊維を生かして

薄い和紙に立体的なボリュームを感じるように。

 

硬質なイメージに変化できました。

少し引っ掻いた感じの雰囲気もうまく出たように思います。

 

繊細な表情+粒の粗密感が出ました。吹き付け塗装のよう。

 

特徴的な和紙の表情が気持ち悪くならないかなと思いましたが意外と良い感じに。

 

うねりの意匠が強く出るかと思いましたが、思ったよりも複雑な感じに。

塗壁のようにも感じます。

 

ポツポツがシンプルでさりげない質感になりました。

 

ナチュラルな質感の中に機械的な切削が入ったような面白い意匠ができました。

 

繊維質が印象的な和紙ですが、ニュアンスだけうまく残ったように思います。

 

今回のデザインワーク、これはいい感じになるなと思ったものが意外と普通で、これはちょっと気持ち悪くなるかなと思ったものが面白い感じになったりと予想外の部分もあり、なかなか楽しい作業でした。

できたイメージを元にテクスチャサンプル作りも検討中です。

 

他にも植物や抽象的な絵画、具象的なものなど、もっともっと色々な素材で新しいテクスチャ作りをお届けしていきたいと思っておりますので、今後ともご購読いただけましたら幸いです。