ascal design にちにちデザイン談

デザイン活動をしながら日々思うことをスタッフやつながる仲間が気ままに綴ります

「エクステリア×ガーデンエキシビジョン2022」リポート

4/15に幕張メッセで行われた「エクステリア×ガーデンエキシビジョン」に行ってきました。感染症対策のため2回開催が見送られ、なんと2019年以来、久しぶりの開催です。

 

個人的に目立つなと感じたものや、新商品など中心にリポートさせていただきます。

 

 

▶︎全体通して、濃色の木×ブラックスチール部材が多い

明るい木目の商品もバリエーションには表記がありますが、展示に採用されているのは中間〜濃い木目がほとんど。軒天やガレージのルーフ、玄関周り、フェンスなど様々なところでこの組み合わせが見られました。

 

 

▶︎ルーフ商品

入り口の四国化成、迫力のある大きなルーフは見応えがあります。

 

ガレージやテラスのルーフ、木目×ブラックスチールでスッキリした印象のものが多いです。中にはサンルーム的な空間提案も。

 

 

▶︎スマートなルーフデザイン

エッジの処理が綺麗で、野暮ったさのないデザインな気がします。

 

ブラックのどっしりとした大屋根に見えますが、下に入ると細い格子で明るく、かなり軽やかな印象です。格子の上は半透明素材があるので雨でも安心。

 

こちらも半透明素材で天井に抜けを作っており、ブラック単色ですが暗さや重苦しさもない工夫がされています。

 

 

▶︎ラウンジライク、上質なリラックス空間のイメージ

クリアガラスで開放的な屋外スペース。

ホテルのプールサイドにでも設けてありそうな優雅な雰囲気です。

 

こちらもどこかリゾートライク・ホテルライクな雰囲気。

 

煤や煙の出ないバイオエタノール暖炉やプールの提案。

全体的にアウトドアリビングから1段グレードをアップしたような、プライベートリゾートのような印象を受けます。

 

 

▶︎ありそうでなかった長手のコンクリートブロック

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95×800mmの幅が細いコンクリート。まるでタイルのようです。一般的に「コンクリートブロック」と聞いて連想するものよりモダンな仕上がりで、形状・縦横比が違うだけでここまで新鮮に見えるのかと驚きました。

 

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こちらも、ちょっと長手で150×600mmサイズのブロック。馬積みにした際の色むらが際立って見えます。

 

 

▶︎アルミ新色「ダスクグレー」

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近年の商業施設を見ていても、一時期多く見られたブラックの窓枠やスチールから、少しコントラストを抑えた「黒に近い濃色グレー」に移っているなという印象があったので、納得のカラーだなと感じました。

 

f:id:ascal_design:20220418120029j:plain反射や角度でなかなか比較が難しいのですが、青みで黒と比べるとちょっと明るいかな、という色味(カメラと写した画像のダスクグレーはちょっと明るく写りすぎてしまいました...)。外で実際施工された時にどう見えるのか気になります。

 

 

▶︎金属調の柄

f:id:ascal_design:20220418121351j:plainファサードにメタル調の部材&ハイウォール。

 

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f:id:ascal_design:20220418120518j:plainフェンスやパーツでは、黒皮鉄と赤錆の2色展開も。

 



▶︎ナナメの流れある石柄

ブックマッチのような張り合わせが可能な石柄タイル。柄が左右対称すぎると使いづらいので、これくらいの「揃っているような、ランダムなような」という並びが程よく存在感あり、良いバランスだなと感じました。

 

 

▶︎宅配BOX、大きくてもノイズレスなデザイン

様々なサイズに対応し、年々バリエーションが充実しているように思います。大きい宅配物の受け取り可能なBOXも、やはり需要がありそう。

 

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大中小のすべてのサイズに対応した3口あるものや、門と一体化したフラットなデザイン。

 

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玄関に馴染むすっきりとしたデザインも見ていて気持ちが良いです。

 

 

▶︎集合住宅向け商品

また今回目新しく感じたのは、集合住宅向けの商品提案。自動施錠のできる門や、屋根付きの自転車置き場やゴミ捨てスペースなどがちらほら。

 

 

▶︎プロジェクション的なライティング

壁面、天井、床などにグラフィカルなシルエットや、揺らぎのある光を映し出す商品。壁面を引き立たせるのではなく、光や影自体がワンポイントの主役になる演出は面白いです。映像ではないので動きませんが、木や光の自然モチーフのデザインは癒されます。

 

 

▶︎ラップ調外壁に合わせた展示や商品

最近はこのような形状の外壁が人気ですが、実際にラップ調のフェンスが出てきたり、

 

ポストや表札の商品ブースの1角でもラップ調外壁を想定した見せ方。色味含めて、今らしい組み合わせです。以前からこのようなデザインのポストはありましたが、単体での展示よりも壁面とセットで見えてくるのでイメージがしやすく、納得感があります。

 

その付近にも、アメリカンヴィンテージと言ったら良いのでしょうか?

インダストリアルっぽい金庫のようなガッチリしたポストや、ストリートサイン風の表札など、ラップ調・アメリカンな住宅外観に合いそうなエクステリアをアピールしている印象。

 

 

▶︎インテリアでよく見る色味

タカショーの印刷パネルでは、内装のカラークロスでよく使われるようなブルーや、グレイッシュなグリーンの単色が出ていました。また色差のある特徴的な木目柄もインパクト大です。

 

 

▶︎SDGsへの取り組み

プラスチックや木材から作る床材。循環型(脱炭素)新素材として、公共スペースの舗装材から展開予定のようです。

 

 

展示会全体を通して、濃色木目や金属柄のダークブラウン、ダークグレー(金属柄)、ブラックスチールがメインで、とにかく濃い色の商品が多かった印象です。

ただ、重々しさ・重厚さがあるかというとまた少し違い、スッキリしたフォルムや抜けを作って、高級感や上質感を感じるものが多かったように感じます。

 

展示会で外観に関わる商品を見られるのが久しぶりでしたので、大きさや質感など体感しつつインプットできる場は貴重だなと改めて思いました。

今後も控えている展示会が無事に開催され、こういった情報共有も定期的に行えることを願っております。