ascal design にちにちデザイン談

デザイン活動をしながら日々思うことをスタッフやつながる仲間が気ままに綴ります

商業施設リポート(渋谷ミヤシタパーク)

今回の商業施設リポートは開業して間もない最新の...!

と言いたいところですが、オープン自体は昨年7月末、渋谷駅から徒歩約3分の「RAYARD MIYASHITA PARK(レイヤードミヤシタパーク )」です。

 

三井不動産が運営する、<公演×商業施設一体型>の新しいブランド「レイヤード(RAYARD)」の第1号施設ということで、施設というよりは公園の要素を強く感じました。
(ちなみに同ブランドの第2号は、昨年9月に名古屋市内でオープンした「レイヤード ヒサヤオオドリパーク(RAYARD Hisaya-oodori Park)」。そちらも機会があればいつか行ってみたいところです。)

 

まずは施設外観をぐるっと回ります。

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横に長ーーーい、高架下のような雰囲気の外観。奥に見えるタワーがホテル棟。

 

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金属のシルバー×ブラックのサッシ×植栽のグリーン。

 

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サインのアクセントカラーにもグリーン。ビビットカラーが渋谷らしいです。

 

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外壁を見上げた時の、マットなシルバーと黒い金属の組み合わせ。同素材にも関わらず、仕上げや造形の違いで異素材のような印象を受けました。

 

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4階ホテル受付につながるエレベーターですが、高級感とはかけ離れたラフなコンクリート素材使い。

 

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階段、左右どちらもコンクリートですが、同素材仕上げ違い(塗装/素のまま)で色差の変化をつけています。

 

 

屋上に上がります。端から端までずーっと続いていており、とても開放的です。

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この日は空が曇っていたのが惜しい...!晴れていたら気持ちが良さそうです。

 

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ビーチバレーやボルダリングスケートボードなどのアクティビティができるようで、朝からスポーツを楽しんでいる人がちらほら。

   

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ホテル内のカフェ&チェックインカウンター。天井があたたかみのあるブラウンベージュの吹き付けで、グッと落ち着いた空間に。壁面にも同色の左官が採用されていました。

 

 

地上に降りて来て、こちらがファサード。正面入り口です。

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その階段下、1階にあるのが渋谷横丁です。まさに高架下の飲み屋街の雰囲気。

 

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中は建材がどうこうというより美術セットのよう。銭湯やレコードショップなど、各テナントが昭和の古き良きテーマごとに作り込まれており感心してしまいます。

 

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平田タイルのモダンな商品も、ここで使われるとレトロなデザインに見えてきます。

 

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こちらはビックリ、内装の一部で窯業サイディングも使われていたのですが、経年劣化で汚れた加工がされていました。こんな使われ方もあるんですね...


 

 

次は2,3階の屋内に入ります。

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入り口はシルバー(金属)とライトグレー(コンクリート)で色を統一。

 

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屋内の通路やショップは、モルタルやコンクリートでグレー系が本当に多いです。

 

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お菓子のキットカットの体験ショップ。赤い有孔ボードやテラゾー床面で楽しげな雰囲気。

 

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エレベーターは半屋外にあり、外壁と同じ壁面素材。単色シルバーかと思っていましたが、近づくとキラキラとした細かいスパングルが見えます。

  

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屋内よりも半屋外に通路が多いです。腰掛けや植栽もたくさんあり、開放的で公園のような雰囲気。

 

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その天井部分ですが、よくあるスケルトン天井かと思いきや、ダクト風の装飾部材(パネル)を設けていました。天井にライン感を出すことで、ごちゃつかないすっきりとした通路を演出です。

 

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トイレ空間は綺麗めインダストリアルでおしゃれ。木×タイル×金属の組み合わせが目立ちます。ドアにゴールドを使うのは珍しい...!

 

 

〜その他、素材で目についた素材や使われ方〜

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気になった素材①   店舗の床に金属使い。モルタルと相性が良さそうです。

 

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気になった素材②   石材の張り合わせ。基本モノトーンで、大理石柄のヘリンボーンなど特徴的なものが見られます。アルファベットは特に斬新。

 

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気になった素材③   金属メッシュの天井部材、アクセントとして多用されています。

 

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気になった素材④   ワイヤーの編み目。要所要所で見られ、様々な使われ方が目につきました。

 

 

 以上、「レイヤードミヤシタパーク」のリポートでした。

 

施設全体は、ストリート+ソリッド+モダン、とでも言ったら良いのでしょうか。汚すぎない、ラフでガシガシしたテイストで渋谷らしい素材MIX感でした。

また、最近の施設は屋外や半屋外の空間がどんどん多くなっていると感じていますが、この施設は本当に、室内よりも外の空気の印象が強かったです。(このご時世、風通しの良い場所が多いのは助かりますね)

 

なかなか外出しづらい時期ですが、折を見て施設レポートは今後も続けていきますので、次回もどうぞお楽しみに!

 

【MADE IN 日本橋 プレオープンのお知らせ】

今年は桜だけではなく様々な花の開花が早いそうです。
ネモフィラや藤など春を代表する花々の見頃のお知らせを毎日目にする今日この頃、
以前よりメルマガで少し進捗をご報告しておりました弊社改装が完成してまいりました。

事務所空間を大きく3つに分け、弊社の作業スペース、デスクワークスペース
そして、「MADE IN 日本橋」という、企業様から地域の方々など様々な方に、主にものづくりの空間としてご利用いただけるスペースを開設いたしました。

現在想定しておりますのは、ワークショップをはじめとしたものづくりと企業様の新商品の開発を素材や工法をご相談しながら進められる工房をメインに、撮影スタジオなどにも展開できたらと考えております。

一般オープンはまだ少し先なのですが、4月26日(月)にプレオープンいたします。
まずは、平素よりお世話になっております皆様に一般オープンの前にゆっくりご高覧いただきたくご案内申し上げます。随時お待ちしておりますのでご連絡いただけましたらと思います。
弊社オリジナルのデザインソースや材料・素材をはじめ、ネットショップで販売している「kata.ti」シリーズの現物、新木場の銘木屋さんにご協力いただいたサンプルを兼ねた木材のパーテーションもご高覧いただけましたらと思います。

また、この空間、スタッフ自ら壁材の塗装、床貼り、パーテーションの組み立てなど致しました。完成した空間と併せまして奮闘中の途中の様子もご覧くださいませ!

 

■まだ寒い2月に机の移動から始まりました

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■床の貼替え…何故か内腿が筋肉痛に!

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■有孔ボードも空間に映えるようにブルーで塗装

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■新木場の銘木屋さんに木材の買い付け…色々な樹種を揃えてもらいました

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■どれを張ろうか悩みに悩んで…

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■小物も手作り

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■4月吉日プレオープンに向けて

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皆様、お待ちしております。







 

「建築・建材展」リポート

3月9〜12日に東京ビッグサイトで「建築・建材展」が開催されました。
今年は「ジャパン建材」がオンラインになってしまいましたので「建築・建材展」
で、少しでも新商品の実物が見れたらと思って行ってまいりました。
規模自体は縮小されていて人手もそこそこでしたので、いつもよりじっくりとみる
ことができました。f:id:ascal_design:20210316170328j:plain

まず会場全体の印象としてはタイルメーカーさんが充実していて会場の中心に約15社ほどの出展でした。f:id:ascal_design:20210316171943j:plain

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釉薬タイル

今年のタイルの特徴は「釉薬使い」
エンボスと釉薬タイルで表現される表情の美しい商品が多く、カラーはブルー系やスモーキーパステルが目を引きました。f:id:ascal_design:20210316170430j:plain

貫入が美しいタイル。f:id:ascal_design:20210316170735j:plain

表面のうねりやエンボスと釉薬の濃淡でできる柔らかなムラ感。
このタイプの商品が多く感じました。f:id:ascal_design:20210316170931j:plain

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 ザラッとマットな質感の釉薬が新鮮。f:id:ascal_design:20210316172351j:plain

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菓子箱を思わせるような可愛いデザインのサンプル帳。
女性が嬉しそうに持ち帰っていました。
重たいサンプル帳を欲しいと思わせる仕掛けが絶妙です。f:id:ascal_design:20210316172453j:plain

また、タイルメーカーさんのカタログに「ピアス」を発見!
セラミックの可愛い球体です。
建材以外の展開が振り切ってます!f:id:ascal_design:20210316172706j:plain

 

 LG電子の建材

こちらは液晶テレビで有名なLG電子の建材商品。
ファッションやドラマや音楽など韓流ブームの流れで内装建材も普及してくる??
デザインはとても洗練されている印象です。f:id:ascal_design:20210316172738j:plain

目地棒が一体となっているデザインの塩ビタイル。f:id:ascal_design:20210316172807j:plain

人工大理石の裏面に彫った模様が光で透けて浮き出ています。
アクセントパネルなどに使うのでしょうか。f:id:ascal_design:20210316172859j:plain


■構造用パネル

最近商業施設などでよく見られるようになった木毛セメントやストランドボードなどの
木質感素材の構造用パネル。
構造体をあえて見せるのは最近のインテリアの傾向のようですね。

(ただし、実はこちらのブースの商品は右の壁面の木材なのですが、ストランドボードの方に面白さを感じてしまいました、、、)f:id:ascal_design:20210316173713j:plain

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 こちらは参考商品として展示されていた木質パネルです。f:id:ascal_design:20210316180247j:plain


■様々な表情のコルク 
遠目では石肌のように見えるものなど従来のコルクのイメージとは一線を画した商品。f:id:ascal_design:20210316174553j:plain

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■最後に、ちょっと
(というかかなり)目を引いたのが金属塗料で塗装された車。
ドイツ生まれの特殊金属塗料という事で塗装面には磁石もつくようです。f:id:ascal_design:20210316174830j:plain

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以上、ほんの一部ですが2021年「建築・建材展」リポートでした。

 

 

新築住宅リポート

こんにちは。今回は新築住宅リポートです。
南関東ではこの数週間は週末になると暖かく、コロナ禍でなければあちこちに出かけてみたい陽気ですが、そこは少し我慢して近所を散歩で凌いでおります。
そんな中、2人のスタッフが自宅近くで見つけた新築住宅物件のご紹介です。

 

f:id:ascal_design:20210218111606j:plainまずは東京のお隣の某県某所の住宅街の物件です。
とてもシンプルな物件なのですが、よく見ると意外とこだわりが見えてきます。
白黒並んだ2棟の物件。
白黒への統一がお見事です。


黒い住宅は基礎部も黒く塗装してあります。f:id:ascal_design:20210218164102j:plain

白い住宅はサッシ、ドア、屋根の棟包・破風までも白です。普通は外壁が白でも屋根周りはグレーや黒が多いと思うのですが、きっとこだわりなのだと思います。f:id:ascal_design:20210218112333j:plain

また、白い家のエクステリアに敷いてある「石」は半透明です。
この白い家が人だったら、透明感半端ない美白美人とでも形容できそうです。f:id:ascal_design:20210218112624j:plain



そして、ちょっと回り込むと今度はブルーの家です。
最近の住宅は比較的色々な種類の柄や色で張り分けているものが多いので、ここの住宅街には潔さを感じてしまいます。f:id:ascal_design:20210218162334j:plain

そのお隣は最近の新築では珍しい和風の住宅です。f:id:ascal_design:20210218112931j:plain

シンプルなモダン住宅と和風の住宅、一見バラバラに見えますが、木素材を軒や玄関周りにアクセントに使うことで自然に一つの住宅街としての統一が生まれているようです。f:id:ascal_design:20210218120301j:plain

 

 

こちらはすぐ近くにある別の新築物件です。
「THE白黒ハイコントラスト張分け」の街並みといったところでしょうか。f:id:ascal_design:20210218113143j:plain

各住宅の小庭部分にそれぞれちょっとした個性を出しているところが可愛らしいです。f:id:ascal_design:20210218113217j:plainf:id:ascal_design:20210218113245j:plain

 


もう一軒、こちらは外構やポストも含めてセンス良くまとまっているなぁと思った住宅です。f:id:ascal_design:20210218113431j:plainf:id:ascal_design:20210218113536j:plain

f:id:ascal_design:20210218143941j:plainエクステリアに敷いている石材は鏡面の御影石とマットなグレー石材をタイル調に張り分けています。
また、こちらの物件も基礎部が黒に塗装されておりブラウン×ブラックで外観が統一されています。
その基礎部と左の柵の土台の水平ライン、外壁の木部と柵の色・素材の統一が美しい物件です。
無造作に置いてある自転車がちょっと残念!

 

 

次の物件は東京の郊外の物件です。
去年くらいからよく見かけるようになってきた軒〜袖壁に特徴を持たせた物件です。
少し前は店舗などで見る事が多かった仕様ですが住宅にもトレンドとして入ってきているようです。f:id:ascal_design:20210218113658j:plainf:id:ascal_design:20210218113723j:plain



最後にこちらは2015年竣工なので新築ではないのですがレトロモダンな外観が素敵なマンションです。f:id:ascal_design:20210218113801j:plain

ブラウン系の塗りとレンガタイルにブラックのロートアイアン調の手摺が、なんとも落ち着いた佇まいです。f:id:ascal_design:20210218113835j:plain

エントランス周りの石材は石の模様と個々の色差とハツリ加工のバランスがよく、高級感を感じます。f:id:ascal_design:20210218113908j:plain

植栽も多種多様でこのマンションの敷地内で四季を感じられそうでした。f:id:ascal_design:20210218113934j:plain


これからだんだんと暖かくなっていく季節ですので、また散歩がてら面白い物件を探してご紹介していきたいと思います。

3Dモデルと手作りモデル。融合による新しい可能性を求めて

 

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手書きのデザインから生まれた有機的な3Dテクスチャー。レンダリングをすると雰囲気が出ます。

今までも、手作りでは難しい幾何柄や、インダストリアルなデザイン は、3DCADで制作してきました。 それに対し石肌などのナチュラルな素材は、手作りにこだわり、細かな表情やニュアンスまで再現することを大切に、現在も制作しています。

しかし、今後より必要になってくるであろう3Dでの対応を、有機的なデザインにおいても考えています。まずは試作やツールの使い方を学びつつ、3D化を一部仕事に取り込んでいけるよう、新たな取組をしております。

 

●手書き白黒画像からデジタル3Dデータへ

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社内の棚に眠っていた数十年前の手書きの白黒壁紙デザイン画を、3Dのテクスチャーのストックとして、再利用するための試作をしています。使用しているのはZbrushという3Dソフト。CADソフトとは違い粘土をこねるように有機的な3Dモデルを作れる、特殊なモデリングソフトです。ゲームからプロダクトまで幅広い領域で使われています。このソフトの機能を使えば、白黒濃淡画像からすぐに3Dテクスチャーをつけることができます。

・手書きの壁紙デザインを3D化する工程

  1. 白黒手書きデータをスキャン
  2. フォトショップで濃淡を調整
  3. Zブラシに画像を読み込んで3Dの凹凸として描画 

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(左)手書きの白黒デザイン画(右)左の画像をZbrushに取り込んで面に配置

例えば、ハケ目の手書き濃淡データを読み込むと、上の画像のようなリアルなハケ目3Dテクスチャーがすぐに再現できます。白黒の濃淡が高低差の数値として置き換えられているのです。 深度やスケール、また柄の乗算も簡単に調整できます。

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(左)+の凹凸柄 (右)−の凹凸柄

そのため、同じ濃淡データであっても 全く印象の違うアイデアを候補として複数作り出せます。試しに先ほどのハケ目柄の深度を+から−に振って見ます。すると、盛り上がっていた部分が今度は盛り下がり、ハケ目の擦れが鋭く硬い印象の柄に変わります。

このようにアナログの手法とはまた違ったアプローチでアイデアを展開していけます。

この手法の便利な点は、写真からも3Dテクスチャー を 抽出できるところです。 下のような石材の写真を加工した濃淡データを作り、 スタンプのように3Dのピースの上に押していきます すると、実際の石材と雰囲気の近いテクスチャー を再現できます。

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●3Dスキャナーから3Dデータへ

画像ではなく石材そのものを3Dスキャナーで読み込み、 3Dモデルへ使用できるか、という試みもしています。

サイズは大きくはありませんが社内に3Dスキャナーがあります。 小さいものであれば石材をスキャンし、濃淡ではなく そのままリアルな3Dデータとして石材の凹凸を読み込みます。 当然、読み込まれたデータは深度変更等調整が容易にできます。

またこれらのデータは、弊社にある切削機などで出力し、 木材や石膏などの現物に(柄によりますが)再現可能です。 これらを活用することで、 テストピースの制作や、柄の深度変更、雰囲気確認など、 これまでに比べて臨機応変に対応していけるようになると期待しています。 

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スキャナーとスキャンした石材の3Dデータ

 

●デジタルとアナログの活用

デジタルは、手作りでは難しい、後からの深度変更やスケール感の調整が、 簡単にできてしまうのが魅力の一つです。3Dならではの偶然性を利用して、手作りでは出てこないデザイン案が見つかるのも楽しい点です。

とはいえ、Zbrushは大変データが重くなるソフト。Zbrushのみで大きな サイズを作ってしまうと、扱いが難しいデータになる一面があります。 更に、アナログでは一瞬でできていた僅かな修正が、意外にも時間がかかる、 ということも。

手作りの良さとデジタルの良さ、補いながらどちらとも活かすことで 更に広く表現をしていけるのでは、と思います。 3DCGプリンター、切削機、スキャナー、モデリングソフト・・・等使用用途を広げて、皆様との商品開発をスムーズに進めていけるツールとなるよう 活用方法を考えて参ります。

また、今後は、これらのテクスチャーを どなたでもお使いいただけるよう、販売も行っていく予定です!

 

第90回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2020 / 第8回LIFE×DESIGN


 


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10月7・8・9日に東京ビッグサイトで開催された「第90回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2020」と「第8回LIFE×DESIGN」に行ってまいりました。
コロナの影響で軒並み展示会が中止や縮小になる中、久しぶりの展示会です。

 

展示会全体の印象はやはり「Withコロナ商品」が多くファッションマスクや抗菌マスクをはじめ、除菌・消臭スプレー、飛沫対策商品が目につきました。
また、おうち時間を楽しむための「グランピング商品」や「癒しの商品」が充実していました。

もう一つの特徴としてはエコバッグを扱っているメーカーが多く、全体的に来場者が少なめな中、エコバッグのブースは賑わっておりました。

 

私たちは毎回この展示会では主にグッズ系の視察を目的としております。
建材の仕事には直接は関係ないかもしれませんが、素材や形や色など何かしらのヒントがないかと思いながら見てまわっています。
様々なテイストの商品がありますが、特に職人さんや作家さんが作っている商品や大量生産品でもこだわりが感じられる美しい商品を見つけると非常にワクワクします。

例えば「わずか1〜2ミリの金属フレームを組み立てできている花器やオブジェ」
「玉子の紙製パックに使われる素材を使用した椅子やライトシェード」
片や繊細でシャープなフォルム、片やモッタリと温かみのあるフォルムの商品。
これらから受ける美しさの印象は真逆の要素を持っていますが、それぞれの中で素材や質感や量感そして色彩を含め緊張感のある絶妙なバランスが成立しています。
普段のデザインワークでほんのちょっとしたことでピタッと「決まる」瞬間がありますが、その決まった瞬間を見逃さないためにも自分が美しいと思うもの、いいなと思うものを見るのは大切な事なのではないかと思います。
また、商品への作り手の思いや開発過程などブースにいらっしゃる方々とお話しさせていただくことも、ものづくりにおいてとても勉強になります。

 

ギフト・ショーでもう一つの楽しみは「SOZAI展」のコーナーです。
これまでは日本の伝統工芸技術を使った素材が多かったのですが今回はタイからの出展が非常に興味深かったです。
こちらにはタイの伝統技術を使っているものの他、「エコ素材」で面白いものがありました。
1つ目は「リサイクルレザー」です。
革の縫製工場から出た端材を圧縮して成形したものです。
布製のものはよく見るのですが革製は素材のしっかりした感じが布製のものとは一味違う高級感を感じました。
あまりリサイクル感がなく、知らないで見るとこういうデザインなのかなという感じもします。
2つ目は「アップサイクル天然素材(コーヒー豆の殻)」です。
稲わらやコーヒー豆の殻を再生パルプと組合わせた素材で吸音や遮熱効果があるという事です。
色もカラフルですが全て天然由来のハーブから抽出されたものという事です。
近くで見ると結構コーヒー豆の殻がゴツゴツと見えて、面白い質感になっていました。

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左)リサイクルレザー 右)アップサイクル天然素材

 

また、実は今回、株式会社そらーるさんのブースにコラボレーションとしてアスカルの試作品をおいていただきました。

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左)コラボアートパネル 右)ソラールさん新製品コンテスト大賞トロフィー



株式会社そらーるさんはプリザーブドの苔「苔プリ」を開発している会社です。(花はよくありますが苔は珍しいと思います)
アスカルの3Dパネルを気に入っていただき壁面取り付けの花器的なイメージで「苔プリ」と共に展示していただきました。
後述で詳しくご説明いたしますが(「kata.ti」のご案内をご参照ください)弊社オリジナル商品のミニプランターともとても相性が良いように思います。
ちなみに株式会社そらーるさんの「苔プリ」は新製品コンテストで大賞を取られていました。

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今回のご紹介はほんのごく一部ですが、これからも展示会やメーカーショールーム見学の報告など続けていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

ぐっすり眠ってほしい

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月と夜の森をイメージした落ち着いたアロマストーンと、心地よい眠りを誘うアロマオイルのセット

厳しい残暑が続きますね。

夜も蒸し暑く寝苦しい日が多いこの頃、コロナ疲れの方も多いのではないでしょうか。

なかなか寝付けなかったり、しっかり寝たつもりなのに疲れが翌日に残っていたり。

そんな時に是非使っていただきたい、アロマストーンとアロマオイルのセットが出来たので、ご紹介します!

 

アロマストーン「月夜」 アロマオイル「Sleep Well」

アロマストーンには月と、森と鎮まりかえった夜の森をイメージしたレリーフが施されています。デザインは3タイプ。

素材は、自然な淡いベージュと質感のある手触りが魅力の珪藻土製と、純白のすっきり美しいモデル用石膏でできたものがあります。

それぞれ素材の色味に合わせた木の台座もセット。

寝室やチェストの上など、どこでも使いやすい仕様です。

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アロマオイル「Sleep Well」は、心身をゆったりリラックスさせ心地よい眠りへと誘います。実はこのオイル、アロマセラピスト自身がこのコロナ禍で疲れてしまい、不眠症気味になってしまった自分へ調合したものをベースに作られています。

しっとりとした霧の中に入っていくようなラベンダーベースの落ち着く香りの中に、ほんのりと柑橘系の爽やかさも加わり、すーっと大きく深呼吸したくなるような香りです。薬理的にも自律神経を調整を促し、リラックス状態をつくるサポートをしてくれる効果のあるブレンドになっています。

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手前:石膏モデル製 奥:珪藻土

ascalcraft.theshop.jp