ascal design にちにちデザイン談

デザイン活動をしながら日々思うことをスタッフやつながる仲間が気ままに綴ります

MADE IN 日本橋でDIY

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MADE IN 日本橋。この春にプレオープンしてから少しづつですがお問い合わせも増えてきました。

今回は、地域型SNSピアッザにてつながった田平様が、MADE IN 日本橋DIYスペースとしてご活用いただいた事例をご紹介しつつMADE IN 日本橋の活用法をご提案したいと思います。

 

きっかけは田平様がMADE IN 日本橋の見学に来られた時に、設置されていた作業台を見て、「こんなデスクを作りたいと思っているんです!」とおっしゃられたことでした。

田平様が作りたいデスクは、大人と子どもが並んで座れるH1900㎜×W500㎜の逆V字脚のデスク。

ご自宅でDIYされるには、若干大物です。

 

MADE IN日本橋ではヤスリやニス作業なども周りを気にせず行えます。

自宅では準備が大変な作業もどんどんチャレンジできて、ものづくりに集中できる環境ですので、今回の制作にはぴったりです。


 弊社では、事前にお打ち合わせをさせていただき、資材や機材のアドバイス。また当日、スムーズに作業が行える様、準備サポートさせていただきました。

 

作業の方は、奥様、息子さんも参加され楽しく順調に進み、無事立派なデスクが完成いたしました!

 

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 作業の様子については田平様がpiazzaにて詳細にレポートされています。↓

www.piazza-life.com

 

この様に、自由な発想でMADE IN 日本橋をご活用いただけるのは大変嬉しく思います。

 

MADE IN 日本橋スペースは、今回活用いただいた木工工具や切削機、3Dプリンターなどでモックアップ制作を行う他にも、カラープリンターやWi-Fiもお使いいただけるので、アイディア出し、企画書作成などのコワーキングスペースとしても十分お使いいただけると思います。

 

テレワークやコワーキングスペース利用も一般化し、オフィスだけがワーキングスペースではなくなってきています。

いつもとは違う設備や環境の中だからこそ生まれる新しい発想、アイディアもあるかもしれません。ご要望があれば、各マテリアルの専門家をお招きしてブレインストーミングなども行っていけたらと思っております。

 

是非、自由な発想でMADE IN 日本橋をご活用ください。

 

 

 

アスカル、ガラスはじめました。

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陶芸窯を使って、ガラス作家さんのご指導のもと、

ガラスフュージングをしました。

 

ガラスフュージングとは

電気炉で板ガラスを熔かして器やアクセサリーなどを作る技法です。

 

今回の目的は、

1、窯ぐせを知る

2、陶芸の窯とガラスの窯が併用ができるか

3、石膏、ケイカル板が型として使えるか

 

以上3点を明確にすることです。

 

 

1つめの窯ぐせは、

炉内温度の上がり方、下がり方、

窯の中の位置によって温度のムラがあるので

どこが一番温度が高くなるのかなど把握します。

 

 

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このように並べて熔け方の具合からクセをみます。

また、板ガラスによっては熱を加えることで色が出るものもあるので

その発色も確認します。

並べる際にはアルミナでできた紙を敷いて、棚板に付くのを防いでます。

はじめは紙ですが、焼けるとホワホワな粉になります。

 

焼成プログラムは作家さんが通常やっているものを

ほぼ転用させていただき、

最高温度770℃まで全力で上げて15分温度キープ。

482℃で30分キープ、これは熱割れ防止のため。

そのあとは100℃まで全力で下げる設定です。

(この全力とは0時間で770℃まで上げるといったものです。)

 

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できたものがこちらです。

作家さんが言うには想定していた770℃より低い熔け方だそうです。

写真左の色のツブツブは、もう少し熔けて

下の透明ガラスと同化するイメージでした。

右もイメージとしてはもっと熔けて丸い形になるはずでした。

発色に関しては問題なく、中央のブルーとイエローは綺麗に出ています。

 

以上のことから、使用している窯は

設定温度より気持ち低い温度で、

気密性が高いので冷めにくく、

手前側の扉近くは炉内でも若干温度が低いかな?

くらいのクセがあることがわかりました。

 

 

2つめの陶芸と併用できるかの心配は、左写真の中央に出ています。

おそらく前回のやきもの焼成時に黒い土を置いた箇所です。

アルミナシートが黒くなっただけでガラス自体には影響はないので

併用は可能とすることにしました。

 

 

焼けることがわかったので、

次は今回の目玉テスト、型が使えるかどうかです。

型はこの2種類を使います。

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左が石膏、右がケイカルを切削したものです。


 

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板ガラスを専用の「くい切り」というニッパーのような道具で

細かくパキパキカットしていきます。(楽しい)

 

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カットしたガラスを型に敷き詰めます。

 

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もう一つはシンプルに板ガラスを乗せてみます。

 

今度の焼成はプログラムの時間は同じで、

最高温度を800℃に変更しました。

 

 

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焼けたものです。

ガラスの盛りが足りなかったので穴が空いてしまいましたが、

石膏型の凹凸はしっかり拾っています!

 

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こちらもやわらかく凹凸を拾っています。

どちらも離型剤を使っていたのもあって

すんなり型から外れました。

 

ガラスには

熱が加わると丸くなりたがる性質と

重ねて厚みがあっても6ミリになりたがる性質があるようで、

そのためにこのような独特な丸みになるのでしょうか…

丸くても端は鋭いバリがあるので研磨必須です。

 

そしてこちらはジェスモナイトという樹脂です。

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熔けて混じることを期待して、

ガラスを乗せて窯に入れてみました。

 

 

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粉砕しました。

ですが、上に乗せたガラスは

ジェスモナイトのテクスチャーを拾っています。遺影ですね。

 

 

このように失敗しながらも試行錯誤を繰り返し、

アスカルならではの視点で、

デザイン型との組み合わせ、

素材との組み合わせを研究してまいります。

どうぞご期待ください。

 

また、インテリアで使ってもらえるような商材へと、

昇華させていきたいです。

ご一緒にプロジェクトご参加してもらえるメーカー様、募集中です!

 

 

 

 

 

 

〜番外編〜

陶芸もガラスも窯に入れると1日は出すことができません。

そこでワークショップで何かできないかということで、

現在作っているアロマストーン・コースターの型に

ガラスを混ぜた石膏を流し込んでみました。

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ガラスに重みがあるので石膏を入れても浮くことなく、

削り出せばテラゾーのようになりそうです。

 

 

MADE IN 日本橋、窯始めました

というわけで、今回は新しく導入した窯を使ってみたレポートです!

焼き物に詳しいスタッフがおりますので、試運転を兼ねてチャレンジしていきます。

 

まず焼き物のざっくりとした手順は下記の通り。


1、土で焼きたいものを作る

2、乾燥させる

3、素焼き

4、釉薬を塗る

5、本焼き

 

こんな感じで、2回に分けて焼いていきます。

乾燥や、窯の中の温度が下がるのを待つなど、作業時間以外に待機の時間があるため、全工程終わるまで1週間強のイメージです。

 

 

1、まずは土でテクスチャー作り

 

●シリコンで石肌を転写する

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いつもは石膏や、当社で配合・制作している粘土素材で型取りするところを、土で転写。

「黒泥(こくでい)」という黒っぽい土を使用しています。

造形が甘くなるかと思いましたが、見た感じちゃんと取れていそうです。押し付けた後、すぐに剥がせます。

 

 

●骨材を混ぜてみる

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土に水を入れてペースト状に。さらに、左官などに入っている骨材を混ぜこんでみました。

いつもの粘土素材は骨材を混ぜるとザラついた表面の仕上がりになるのですが、焼き物ではどうなるでしょう。

 

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比較のために骨材あり(左)と、なし(右)のパターン、両方作ります。

 

 

●木型

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土が張り付いてしまわないかと思いましたが、綺麗に剥がれてくれました。

また、エッジが丸くて木型で見るより可愛らしい印象です!

 

 

●ローラーで跡をつける

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他にも、3Dプリンターで作ったローラーで表面に模様をつけてみたり、

 

 

●その他の道具でテクスチャー作り

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布・スプーン・定規など、いろいろなもので土を加工・テクスチャーを施してみます。

こちらは先ほどより明るくベージュっぽい「多治見土(たじみつち)」を使用。

 

よく弊社で使う「くしびき」の手法は、エッジがシャープなものはうまく引けませんでした。角が丸いものは形が出やすくきちんと引けました。

 

このように作っていって、

 

 

2、乾燥させる と、こんな感じに!

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乾燥時間は1日半くらいでしょうか。

全体的に水分が飛んで、1段色が明るくなっています。

また、乾燥の過程でどうしても反りやヒビ、少し崩れたりしたものも見られます。

 

 

3、素焼き

さて、次は1回目の窯、「素焼き」です!

比較的低温で焼いて、水分や不純物を飛ばす工程です。

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乾燥したのもはくっついたりしないので、重ねてしまってもOK。

棚板を立てて、作ったものを全部入れます。

 

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これで、700度の素焼きプログラムをセットしてボタンを押せば、6時間かけて窯が自動で温度を上げてくれます。なんと便利。エアコンのタイマーと変わりない簡単操作です。

これが金曜の夕方だったので、週明けには出来上がっているはずです。

 

 

 

〜そして月曜日〜

 

 

 

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色が変わりました!

黒泥のグレーはさらに明るく、ベージュっぽかった多治見土は オレンジ色に。

タイルの色名なんかでよく聞きますが、これが本当の「テラコッタ(=素焼き)」ですね。

 

 


4、釉薬を塗る

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このとろみのある液体が釉薬です。ガラス質の粉などが主成分。

今はグレーですが、焼くと緑がかった色になるそう。また、釉薬は狙った色を出すための配合が難しいのだとか。

 

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刷毛で一部表面に塗ったり、掠れさせたり、浸けたりして釉薬の塗布完了です。

こちらは土の乾燥とは違って、半日ほどですぐ乾いてくれました。



5、本焼き

 いよいよ最後の段階です。
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 本焼きは素焼きと違い、1230度の高温で焼きしめていきます。

窯の稼動時間としては8-9時間ですが、1230度にまで上がった窯の中の温度が冷めてからでないと扉は開けられないので、焼きあがった後も1-2日待つ時間が必要です。

 

 

〜そして焼き上がり〜 

 

 

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できたものを見ていきます!

 

 

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多治見土はこんなに色が変わりました。

触った感じ、表面の質感も、素焼きの方は粉っぽくやわらかいのに対して、本焼きはしっかりざらっとした焼き物の手触りです。

 

 

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同じ黒泥で、骨材有無の比較。骨材を入れた方は茶色っぽくなりました!

また骨材のザラザラした粒が燃えて無くならずに残っています。

 

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ただ、骨材ありの方は全体的にヒビが入りやすいようです。ペースト状で水分が多いので乾燥の段階でそうなるのか、骨材を入れたことが原因なのか...

 

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しかしヒビや割れが入ったことで焼き物らしく良い雰囲気の表情になったものもあるので、割れがマッチするテクスチャーを考えていけると良いのかもしれません。

 

 

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型と、焼き上げたものの大きさ比較。一回り縮むのは知っていましたが、土によって縮小比率もだいぶ違います。黒泥や磁器の土は特に小さくなりがち。

 

 

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表面の反りは、流し込んだものの方が若干ですが、抑えられている印象。

 

 

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こちらはシリコンで転写した、同じテクスチャーです。

すぐに剥がした方はちょっと造形が甘くなっています。きちんと乾燥してから剥がす方が、正確な造形を写し取れそうです。

 

 

  

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跡をつけて作ったテクスチャーはしっかり形が出ている印象。

特に左下は焼き物ならではのガサつき感で石膏や転写では出ない表情です。

 

 

 

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 そしてこちらが釉薬をかけたもの。全体的に綺麗な青になっています!

ただ、本来緑っぽくなる釉薬を使ったので、焼き物に詳しいスタッフは「なぜ?!」と若干困惑気味でした...この色自体はすごく綺麗ですが!

 

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 本来、右の丸いものの色味が一番狙った色に近いようです。温度が要因か、釉薬の厚みが要因か...やっぱり調整は難しそうです...

 

 

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近くで見ると光沢感があって、金属っぽくも見えたり、薄くかすれて釉薬がかかった部分はシルバーっぽい色味でもあったり、

 

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溝や厚く盛ったところは釉薬が溜まって深い色になっています。

また、釉薬と土の部分のキワに、赤茶っぽく焦げたような跡が見えますが、これは「緋色(ひいろ)」と言って、土の中にある鉄分が引っ張り出されて偶発的に出てくる色なんだそうです。

調整できない要素があるのは一つ一つ味が出て面白いですね!

 

 

 

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以上、まずは窯で何ができるか探ってみたレポートでした!

 

今回はテクスチャーメインでの制作でしたが、いつもの素材や造形を焼き物に変換するのはかなり新鮮でした。今後、他にもできることはたくさんあると思うので、新しいものづくりに挑戦していければと思います。

今後の続報もお楽しみに!

 

 

また、今現在「MADE  in 日本橋」では、操作に慣れている方・経験のある方にはこの窯の貸し出しも行っております。

もしご興味ある方いらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談くださいませ! 

 

商業施設リポート(渋谷ミヤシタパーク)

今回の商業施設リポートは開業して間もない最新の...!

と言いたいところですが、オープン自体は昨年7月末、渋谷駅から徒歩約3分の「RAYARD MIYASHITA PARK(レイヤードミヤシタパーク )」です。

 

三井不動産が運営する、<公演×商業施設一体型>の新しいブランド「レイヤード(RAYARD)」の第1号施設ということで、施設というよりは公園の要素を強く感じました。
(ちなみに同ブランドの第2号は、昨年9月に名古屋市内でオープンした「レイヤード ヒサヤオオドリパーク(RAYARD Hisaya-oodori Park)」。そちらも機会があればいつか行ってみたいところです。)

 

まずは施設外観をぐるっと回ります。

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横に長ーーーい、高架下のような雰囲気の外観。奥に見えるタワーがホテル棟。

 

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金属のシルバー×ブラックのサッシ×植栽のグリーン。

 

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サインのアクセントカラーにもグリーン。ビビットカラーが渋谷らしいです。

 

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外壁を見上げた時の、マットなシルバーと黒い金属の組み合わせ。同素材にも関わらず、仕上げや造形の違いで異素材のような印象を受けました。

 

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4階ホテル受付につながるエレベーターですが、高級感とはかけ離れたラフなコンクリート素材使い。

 

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階段、左右どちらもコンクリートですが、同素材仕上げ違い(塗装/素のまま)で色差の変化をつけています。

 

 

屋上に上がります。端から端までずーっと続いていており、とても開放的です。

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この日は空が曇っていたのが惜しい...!晴れていたら気持ちが良さそうです。

 

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ビーチバレーやボルダリングスケートボードなどのアクティビティができるようで、朝からスポーツを楽しんでいる人がちらほら。

   

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ホテル内のカフェ&チェックインカウンター。天井があたたかみのあるブラウンベージュの吹き付けで、グッと落ち着いた空間に。壁面にも同色の左官が採用されていました。

 

 

地上に降りて来て、こちらがファサード。正面入り口です。

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その階段下、1階にあるのが渋谷横丁です。まさに高架下の飲み屋街の雰囲気。

 

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中は建材がどうこうというより美術セットのよう。銭湯やレコードショップなど、各テナントが昭和の古き良きテーマごとに作り込まれており感心してしまいます。

 

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平田タイルのモダンな商品も、ここで使われるとレトロなデザインに見えてきます。

 

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こちらはビックリ、内装の一部で窯業サイディングも使われていたのですが、経年劣化で汚れた加工がされていました。こんな使われ方もあるんですね...


 

 

次は2,3階の屋内に入ります。

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入り口はシルバー(金属)とライトグレー(コンクリート)で色を統一。

 

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屋内の通路やショップは、モルタルやコンクリートでグレー系が本当に多いです。

 

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お菓子のキットカットの体験ショップ。赤い有孔ボードやテラゾー床面で楽しげな雰囲気。

 

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エレベーターは半屋外にあり、外壁と同じ壁面素材。単色シルバーかと思っていましたが、近づくとキラキラとした細かいスパングルが見えます。

  

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屋内よりも半屋外に通路が多いです。腰掛けや植栽もたくさんあり、開放的で公園のような雰囲気。

 

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その天井部分ですが、よくあるスケルトン天井かと思いきや、ダクト風の装飾部材(パネル)を設けていました。天井にライン感を出すことで、ごちゃつかないすっきりとした通路を演出です。

 

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トイレ空間は綺麗めインダストリアルでおしゃれ。木×タイル×金属の組み合わせが目立ちます。ドアにゴールドを使うのは珍しい...!

 

 

〜その他、素材で目についた素材や使われ方〜

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気になった素材①   店舗の床に金属使い。モルタルと相性が良さそうです。

 

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気になった素材②   石材の張り合わせ。基本モノトーンで、大理石柄のヘリンボーンなど特徴的なものが見られます。アルファベットは特に斬新。

 

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気になった素材③   金属メッシュの天井部材、アクセントとして多用されています。

 

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気になった素材④   ワイヤーの編み目。要所要所で見られ、様々な使われ方が目につきました。

 

 

 以上、「レイヤードミヤシタパーク」のリポートでした。

 

施設全体は、ストリート+ソリッド+モダン、とでも言ったら良いのでしょうか。汚すぎない、ラフでガシガシしたテイストで渋谷らしい素材MIX感でした。

また、最近の施設は屋外や半屋外の空間がどんどん多くなっていると感じていますが、この施設は本当に、室内よりも外の空気の印象が強かったです。(このご時世、風通しの良い場所が多いのは助かりますね)

 

なかなか外出しづらい時期ですが、折を見て施設レポートは今後も続けていきますので、次回もどうぞお楽しみに!

 

【MADE IN 日本橋 プレオープンのお知らせ】

今年は桜だけではなく様々な花の開花が早いそうです。
ネモフィラや藤など春を代表する花々の見頃のお知らせを毎日目にする今日この頃、
以前よりメルマガで少し進捗をご報告しておりました弊社改装が完成してまいりました。

事務所空間を大きく3つに分け、弊社の作業スペース、デスクワークスペース
そして、「MADE IN 日本橋」という、企業様から地域の方々など様々な方に、主にものづくりの空間としてご利用いただけるスペースを開設いたしました。

現在想定しておりますのは、ワークショップをはじめとしたものづくりと企業様の新商品の開発を素材や工法をご相談しながら進められる工房をメインに、撮影スタジオなどにも展開できたらと考えております。

一般オープンはまだ少し先なのですが、4月26日(月)にプレオープンいたします。
まずは、平素よりお世話になっております皆様に一般オープンの前にゆっくりご高覧いただきたくご案内申し上げます。随時お待ちしておりますのでご連絡いただけましたらと思います。
弊社オリジナルのデザインソースや材料・素材をはじめ、ネットショップで販売している「kata.ti」シリーズの現物、新木場の銘木屋さんにご協力いただいたサンプルを兼ねた木材のパーテーションもご高覧いただけましたらと思います。

また、この空間、スタッフ自ら壁材の塗装、床貼り、パーテーションの組み立てなど致しました。完成した空間と併せまして奮闘中の途中の様子もご覧くださいませ!

 

■まだ寒い2月に机の移動から始まりました

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■床の貼替え…何故か内腿が筋肉痛に!

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■有孔ボードも空間に映えるようにブルーで塗装

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■新木場の銘木屋さんに木材の買い付け…色々な樹種を揃えてもらいました

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■どれを張ろうか悩みに悩んで…

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■小物も手作り

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■4月吉日プレオープンに向けて

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皆様、お待ちしております。







 

「建築・建材展」リポート

3月9〜12日に東京ビッグサイトで「建築・建材展」が開催されました。
今年は「ジャパン建材」がオンラインになってしまいましたので「建築・建材展」
で、少しでも新商品の実物が見れたらと思って行ってまいりました。
規模自体は縮小されていて人手もそこそこでしたので、いつもよりじっくりとみる
ことができました。f:id:ascal_design:20210316170328j:plain

まず会場全体の印象としてはタイルメーカーさんが充実していて会場の中心に約15社ほどの出展でした。f:id:ascal_design:20210316171943j:plain

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釉薬タイル

今年のタイルの特徴は「釉薬使い」
エンボスと釉薬タイルで表現される表情の美しい商品が多く、カラーはブルー系やスモーキーパステルが目を引きました。f:id:ascal_design:20210316170430j:plain

貫入が美しいタイル。f:id:ascal_design:20210316170735j:plain

表面のうねりやエンボスと釉薬の濃淡でできる柔らかなムラ感。
このタイプの商品が多く感じました。f:id:ascal_design:20210316170931j:plain

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 ザラッとマットな質感の釉薬が新鮮。f:id:ascal_design:20210316172351j:plain

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菓子箱を思わせるような可愛いデザインのサンプル帳。
女性が嬉しそうに持ち帰っていました。
重たいサンプル帳を欲しいと思わせる仕掛けが絶妙です。f:id:ascal_design:20210316172453j:plain

また、タイルメーカーさんのカタログに「ピアス」を発見!
セラミックの可愛い球体です。
建材以外の展開が振り切ってます!f:id:ascal_design:20210316172706j:plain

 

 LG電子の建材

こちらは液晶テレビで有名なLG電子の建材商品。
ファッションやドラマや音楽など韓流ブームの流れで内装建材も普及してくる??
デザインはとても洗練されている印象です。f:id:ascal_design:20210316172738j:plain

目地棒が一体となっているデザインの塩ビタイル。f:id:ascal_design:20210316172807j:plain

人工大理石の裏面に彫った模様が光で透けて浮き出ています。
アクセントパネルなどに使うのでしょうか。f:id:ascal_design:20210316172859j:plain


■構造用パネル

最近商業施設などでよく見られるようになった木毛セメントやストランドボードなどの
木質感素材の構造用パネル。
構造体をあえて見せるのは最近のインテリアの傾向のようですね。

(ただし、実はこちらのブースの商品は右の壁面の木材なのですが、ストランドボードの方に面白さを感じてしまいました、、、)f:id:ascal_design:20210316173713j:plain

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 こちらは参考商品として展示されていた木質パネルです。f:id:ascal_design:20210316180247j:plain


■様々な表情のコルク 
遠目では石肌のように見えるものなど従来のコルクのイメージとは一線を画した商品。f:id:ascal_design:20210316174553j:plain

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■最後に、ちょっと
(というかかなり)目を引いたのが金属塗料で塗装された車。
ドイツ生まれの特殊金属塗料という事で塗装面には磁石もつくようです。f:id:ascal_design:20210316174830j:plain

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以上、ほんの一部ですが2021年「建築・建材展」リポートでした。

 

 

新築住宅リポート

こんにちは。今回は新築住宅リポートです。
南関東ではこの数週間は週末になると暖かく、コロナ禍でなければあちこちに出かけてみたい陽気ですが、そこは少し我慢して近所を散歩で凌いでおります。
そんな中、2人のスタッフが自宅近くで見つけた新築住宅物件のご紹介です。

 

f:id:ascal_design:20210218111606j:plainまずは東京のお隣の某県某所の住宅街の物件です。
とてもシンプルな物件なのですが、よく見ると意外とこだわりが見えてきます。
白黒並んだ2棟の物件。
白黒への統一がお見事です。


黒い住宅は基礎部も黒く塗装してあります。f:id:ascal_design:20210218164102j:plain

白い住宅はサッシ、ドア、屋根の棟包・破風までも白です。普通は外壁が白でも屋根周りはグレーや黒が多いと思うのですが、きっとこだわりなのだと思います。f:id:ascal_design:20210218112333j:plain

また、白い家のエクステリアに敷いてある「石」は半透明です。
この白い家が人だったら、透明感半端ない美白美人とでも形容できそうです。f:id:ascal_design:20210218112624j:plain



そして、ちょっと回り込むと今度はブルーの家です。
最近の住宅は比較的色々な種類の柄や色で張り分けているものが多いので、ここの住宅街には潔さを感じてしまいます。f:id:ascal_design:20210218162334j:plain

そのお隣は最近の新築では珍しい和風の住宅です。f:id:ascal_design:20210218112931j:plain

シンプルなモダン住宅と和風の住宅、一見バラバラに見えますが、木素材を軒や玄関周りにアクセントに使うことで自然に一つの住宅街としての統一が生まれているようです。f:id:ascal_design:20210218120301j:plain

 

 

こちらはすぐ近くにある別の新築物件です。
「THE白黒ハイコントラスト張分け」の街並みといったところでしょうか。f:id:ascal_design:20210218113143j:plain

各住宅の小庭部分にそれぞれちょっとした個性を出しているところが可愛らしいです。f:id:ascal_design:20210218113217j:plainf:id:ascal_design:20210218113245j:plain

 


もう一軒、こちらは外構やポストも含めてセンス良くまとまっているなぁと思った住宅です。f:id:ascal_design:20210218113431j:plainf:id:ascal_design:20210218113536j:plain

f:id:ascal_design:20210218143941j:plainエクステリアに敷いている石材は鏡面の御影石とマットなグレー石材をタイル調に張り分けています。
また、こちらの物件も基礎部が黒に塗装されておりブラウン×ブラックで外観が統一されています。
その基礎部と左の柵の土台の水平ライン、外壁の木部と柵の色・素材の統一が美しい物件です。
無造作に置いてある自転車がちょっと残念!

 

 

次の物件は東京の郊外の物件です。
去年くらいからよく見かけるようになってきた軒〜袖壁に特徴を持たせた物件です。
少し前は店舗などで見る事が多かった仕様ですが住宅にもトレンドとして入ってきているようです。f:id:ascal_design:20210218113658j:plainf:id:ascal_design:20210218113723j:plain



最後にこちらは2015年竣工なので新築ではないのですがレトロモダンな外観が素敵なマンションです。f:id:ascal_design:20210218113801j:plain

ブラウン系の塗りとレンガタイルにブラックのロートアイアン調の手摺が、なんとも落ち着いた佇まいです。f:id:ascal_design:20210218113835j:plain

エントランス周りの石材は石の模様と個々の色差とハツリ加工のバランスがよく、高級感を感じます。f:id:ascal_design:20210218113908j:plain

植栽も多種多様でこのマンションの敷地内で四季を感じられそうでした。f:id:ascal_design:20210218113934j:plain


これからだんだんと暖かくなっていく季節ですので、また散歩がてら面白い物件を探してご紹介していきたいと思います。